【書評】橘玲著『幸福の資本論』を読んでわかった自分の人生をもっと輝かせる方法



橘玲さん著「幸福の資本論」を読み終えました。
表紙の三角形の図に目を惹かれて、自分はどこに当てはまるのか気になってしまい、一気に読んでしまいました。



幸福とお金、人、仕事といった様々な観点で分析をされていて、非常にためになったのでレビューしたいと思います。
途中に、充実の度合いによって分類をした「●●充」の解説もありますので、自分がどこに当てはまるか是非チェックしてみてください。



幸福になるための3つのインフラ

幸福になるためには、土台づくりが必要です。
大きく「金融資本」「人的資本」「社会資本」の3つに分類して解説をしています。

「金融資本」とは、お金に関するインフラのことです。現金・貯金はもちろん、株・投資信託、不動産などがあります。
「人的資本」とは、本書では自分が働くことで得られるものです。普段している会社での労働や、副業、アルバイトなどが該当します。
「社会資本」とは、周りにいる人たちから得られるものです。家族や恋人、友人やSNSのフォロワーなどもここに該当します。また、ゆるい繋がりも社会資本の一部であり、お金で繋がっている人たちもここに該当します。(自分が買ったドリップコーヒーを作ってくれるブラジルの農家や、いつもコンビニでレジをしてくれる人などが例として挙げられます。)


あなたはどのパターン?インフラパターン8分類

上で紹介した、3つの資本をどのように持っているか?によって、8つのパターンが紹介されています。

①インフラを何も持たない場合=貧困

単純に何もインフラを持っていない人のことです。友達もいなければ、仕事にもついておらず、お金や資産を何一つ持っていない人です。いわゆる引きこもりの人などがここに該当すると思います。

▼幸福のインフラが1つだけの場合

②社会資本だけある人=プア充

社会資本とは、愛情、友情、貨幣関係などで結ばれた資本のことを表します。例えば、田舎に住んでいるマイルドヤンキーは、お金もそんなに持っておらず、仕事に恵まれているとは言えないですが、友人関係は充実しています。 仲間と連携をすることで、家飲みで食費を浮かせたり、乗合のドライブで効率的にレジャーを楽しんだりしている人たちが該当します。

③人的資本だけある人=ソロ充

人的資本とは、自分でする労働のことを表します。貯金がそれほどあるわけではないし、友人も少ないけれども、ある一定程度の恵まれた職についており、さほど困ってはいないという人が該当します。友達の少ない公務員や、一流企業で働いていてお金はあるが、趣味に多額のお金を使ってしまって貯金はないというパターンが考えられます。

④金融資本だけある人=退職者

金融資本とは、貯金や株などの金融資産のことを表します。貯金などはあるけれど、友達が少なく、仕事もしていない人が該当します。いうなれば、今まで仕事一筋で頑張ってきたが、定年を迎えた退職者などが該当します。

▼幸福のインフラが2つある場合

これまでは、インフラが一つ持っている場合を紹介しましたが、ここから先はインフラを二つ持っている場合をご紹介します。

⑤社会資本+人的資本がある=リア充

社会資本と人的資本の二つを持っているパターンです。仕事もそれなりにしており、友達はいるが金融資本に乏しい、言うなれば、仕事はあり、大学の友人や同期などはいるが、貯金はまだ無い、社会人に成りたての人などが該当します。

⑥金融資本+人的資本がある=お金持ち(でもぼっち)

金融資本と人的資本の二つを持っているパターンです。仕事もしており、貯金もあるが、友達が少ないケースです。 それなりの会社に勤めているが、仕事が忙しく一人でいる時間が多い働き者の方などが該当するでしょう。

⑦金融資本+社会資本がある=旦那(港区のパパ?)

金融資本と社会資本の二つを持っているパターンです。仕事はしていないが、お金も人間関係も良好なパターンです。最近パパ活という言葉を耳にする機会が増えましたが、パパ活に置けるおじさん(港区おじさん?)などは該当するかもしれません。

幸福のインフラが3つ揃っている場合

⑧金融資本+人的資本+社会資本…超充

非常にレアなケースですが、3つの資本が全部揃っているパターンです。なかなか珍しいパターンですが、かなり充実した生活をしていそうですね、、、 中小企業の社長などに見られるケースでしょうか。(あまり周りにいないケースなので想像がしにくいですが、、)

資本があるだけで幸福か?幸福と3つの資本の関係

幸福のバランスによって、充実の度合いが変わることを見てきました。しかしながら「資本があればすぐに幸せに繋がる」というわけでは無いです。
筆者は「幸せの製造装置(ブラックボックス)」という概念を用いて説明をしています。
資本を投入したとしても、製造装置が働いていなければ幸福に繋がらないということです。

よくある例えとしては、同じコップの水を見たとしても、あるひとは「半分もある」と感じ、あるひとは「半分しかない」と感じるということがあります。
どんなに幸せな体験をしたとしても、その人の「装置」次第で幸福というのは左右されるものなのです。

幸福と金融資本



※金融資産という言い方が一般的ですが、筆者がこだわりを持って資本という言葉を使っているので、「金融資本」という言葉をそのまま引用します。詳しくは本をご覧ください。

「金融資本の増加」と「幸福」の関係はどのようになっているのでしょうか。
お金があればあるほど、幸福は増えていくと考えられがちですが、実はある一定数に達すると、幸福がそんなに増えないことがわかってきています。

これを、「収穫逓減の法則」といいます。
具体的には年収800万円を超えると、幸福が伸びづらくなります。

幸福と人的資本



幸福と人的資本(労働)の関係は、夢中になれるぐらいの好きなことを仕事にしているかが大きく関わってきます。
ポイントとしては、
①好きなことに人的資本の全てを投入する
②好きなことをマネタイズできるニッチな領域を見つける。
③官僚化した組織との取引からの収益を獲得する。
→難しい言葉ですが、要はきちんとした会社から個人宛に仕事がくるぐらいのスキルを保有するということだと思います。

また、自分の好きなことがわからないという方のために、自分自身の得意なこと、好きなことを知るためにおすすめの方法をいくつか紹介します。

①ストレングスファインダー
「職場の方からおすすめされた」など、幅広い世代に活用されているツールです。Webでテストを受ける形式(有料)ですが、本を購入すると、テストが無料で受けられるようになっています。
※そのため、ブックオフなどにいくと中古の本が格安で手に入りますが、テストの受験資格がないものがほとんどなので、まずは新品を購入することをおすすめします。

②16Personality
自分の性格が16パターンのうちどれに当てはまるか知るためのテストです。アメリカで盛んに行われており、自分の性格を表すTシャツを着ている人もいるほどの有名なテストです。

③エムグラム
日本のベンチャー企業が実施している心理テストです。簡易診断したい人は無料で自分の性格を知ることができますし、詳しくやりたい方は課金をすると詳細の診断をすぐに手に入れることができます。


幸福と社会資本

最後に幸福と社会資本の関係です。

ありきたりではありますが、心から愛し愛されるパートナーと、適度な距離感を保った友人、あとは生活するにあたり、金銭の授受を通じて関係する人たち(スーパーの店員など)との関係も意識すると、幸福度は上がります。
お金だけの関わりとはいえ、顔見知りのコンビニ店員さん、常連のラーメン屋の店主、自分の好みを覚えてくれるカフェのバリスタさんなどは、お話しているととても安心できる存在です。

幸福と資本の関係から分かる最強の人生戦略


まとめると、金融資本は分散投資をさせ適度に稼ぎ、
人的資本を好きなことに集中投資をし、
愛情空間、貨幣空間に心地よさがある状態を目指すことで、
幸福は最大化されます。
自分のできるところから実践していきたいですね。





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